香港デモ映画と『ミナリ』@出町座

香港デモの映画

出町座で「香港インディペンデント映画祭」という企画をやっており、2019年夏の民主化デモのドキュメンタリー映画を複数まとめて上映していたので、観に行った。

実はデモの始まる直前、2019年5月初頭に(トランジットで数時間だけではあるが)香港をぶらついたことがあり、そのときの記憶が多少あったので、「ああ、あそこで催涙弾が投げられたのか」みたいに興味深く見ることができた。外面はともかく、社会的にはもはや別世界といってもいいだろうが。

背格好も年齢もほとんど同じ人たちが運動しているのは尊敬するしかっこいい。まあもちろん、運動に至るまでにはその前提に苦難の歴史があるわけだが。。。

我が身を省みるとはずかしい。韓国とか台湾でもがっつり運動している学生を知っているが、みないい顔をしている。これが青春というやつか。

香港はどこへ行くのでしょうね。。。

ミナリ

つづいて話題作『ミナリ』もついに鑑賞。

いやーよくできた映画だわ。ドキュメンタリー映画のあとに観ると、商業映画の観やすさにおどろいてしまう。本当は熟考して感想を書きたいのだが、時間がないので箇条書きでメモ。

  • 場面が替わるところで「水」にまつわるエピソードが出てくる。そして最後に「水」の対極ともいえる「火」が登場するわけですが。。。
  • 移民の適応過程における拡大家族(この作品ではおばあさん)の役割について考えさせられる。おばあさんが核家族に将来の展開を(意図せざる形も含めて)もたらしている。
  • 主人公一家の息子がおばあさんに抱きしめられて寝るシーンから、主人公一家の状況がなんとなく変わっていく。そういう意味でこのシーンが映画上ではいちばん重要だと思った。そしてこのシーンでおばあさんが聴かせる子守唄こそが「ミナリ」の子守唄。
  • 主人公一家はこれからどうなるのか。