ゾウかわゆす

きょう、京都市動物園に行った。動物園に行くのはおそらく13年か14年ぶりくらいである。

私は動物園にいる動物のなかではゾウがいちばん好きだった。どこの動物園にいつ行っても、かならずゾウの前で釘付けになっていた。

果たして、今回もゾウを前にしたときの感動は他を圧倒するものがあった。

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他者への傾聴の姿勢を表すかのように大きく発達した耳、それでいていかにも敏感そうで、内面がそのまま露出しているかのような鼻先、観る者の魂を包み込むかのように優しく潤んだ瞳、そのすべてが愛おしい。

これらは一般にゾウの特徴とされがちな部位だが、私がゾウの身体でいちばん好きなのは実はおでこである。

ゾウのおでこは、こぶのように盛り上がっていて、人間のおでことはかなりかたちが異なっている。ここから私には、ゾウのおでこは人間が獲得するに至ったのとは別種の智慧や叡智を象徴しているようにみえるのである。

ゾウ可愛からずや。

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